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賃貸不動産会社のホームページ運用が失敗しないための4つの方法
高級賃貸マンションを専門に取り扱っている不動産会社、地場の賃貸不動産会社、オフィス事務所の賃貸不動産会社など、様々な形態の不動産会社様へのWEBコンサルティング提案をさせていただいてきました。
会社の携帯やサービス内容によって多少の違いはありますが、不動産会社にとってのホームページ活用でこれは意識しないと成果が出ないということについてまとめてみました。
不動産会社様で、これから自社のホームページを制作したり、見直したいというタイミングの方は参考にしていただければと思います。
目次
- スマートフォンサイト制作は必須
- 集客はリスティング広告よりもSEOを意識しよう
- コンテンツを量産できる自社メディア型のホームページで安定した見込客を集客
- 不動産会社の”顔”が分かる情報ページを充実させよう
- まとめ
スマートフォンサイト制作は必須
株式会社リクルート住まいカンパニーの「2014年度 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査 (首都圏版)」によると、部屋探し時、利用した情報源で「スマートフォン」は2013年比1.3倍の伸びで29.9%となり、利用率トップのPCサイトは49.2%で3年連続で減少という調査結果になっています。
部屋探しに利用した情報源(全体/複数回答)
- PCサイト:49.2%
- スマートフォンサイト:29.9%
- 不動産会社からもらった間取り図・パンフレット:13.8%
- 不動産会社の貼り紙:11.5%
- 携帯電話サイト:7.4%
- 不動産会社の店頭にある無料冊子:4.6%
- 不動産会社にいる知り合い:4.1%
- フリーペーパー・無料のタウン誌:2.9%
- タブレットサイト:2.4%
- 市販の賃貸情報誌:1.4%
- 学校の紹介:0.8%
上記は、賃貸物件を実際に契約した人(調査数:715)を対象に調査した結果ですが、賃貸不動産会社様の自社ホームページでも同様の傾向が見られています。以下は、地場の賃貸不動産会社様のある一定期間のGoogleアナリティクスの「デバイス別のアクセス状況」データとなります。
ご覧の通り「mobile:スマートフォン」デバイスの訪問者数(セッション)が、「desktop:PCサイト」の訪問者数を上回っています。全体のアクセス数の過半数がスマートフォンデバイスからのアクセスとなっていることからも、不動産会社のホームページを作るうえではスマートフォン対応するのは最低必要条件と言えます。
集客はリスティング広告よりもSEOを意識しよう
Yahoo!やGoogleの検索結果に表示されるリスティング広告は、不動産業界では競争が激化した戦場です。広告予算が限られている不動産会社が、その戦場に飛び込むのは即死を意味するようなものです。実際に、「賃貸マンション 東京」でGoogleで検索すると以下のような検索結果となります。
とある休日の検索結果ですが、ご覧の通り大手ポータルサイトのSUUMOを筆頭にポータルサイトが広告面を独占しています。不動産会社の広告は僅かに1社というのが現状です。しかも、平日になると他にもアットホームなどの大手ポータルも広告出稿をしているので、競争はより激化します。広告単価も高いのは言うまでもありません。
実際に、数社の不動産会社からリスティング広告の運用依頼があり運用をさせていただきましたが、予算30万円でも反響も皆無に等しく採算が合いませんでした。
広告に頼った集客は、戦場で戦うための兵力(広告予算)と武器(魅力あるサービス)が無ければ勝つことはできませんので、不動産会社がWEBの領域で勝ち抜くためには、「SEO」からの流入を増やし続けることができるかが重要になってきます。
重要なのは、ポータルサイトを離脱した”おなやみ客”を想定したSEO対策キーワード!
先述の通り、リスティング広告は大手ポータルサイトの戦場と化していると述べましたが、実はSEOでも同様のことが言えます。「賃貸マンション 東京」「賃貸 東京」などのキーワードでも、相変わらずHOME’SやSUUMO、アットホームなど大手ポータルサイトが上位に表示されています。
「それじゃ、結局SEOでも無理なのでは!?」と思われるかもしれませんが、まだまだ中小の不動産会社でもSEOで勝つべき手段はあります。
「賃貸 東京」などのビッグキーワードは”これから賃貸物件を探す人”が検索する、言わば潜在顧客(まだまだ客)です。
中小の不動産会社が狙うべきターゲットは、一度ポータルサイトで検索して、”潜在顧客”が「物件」や「住みたい場所」、「価格」などをポータルサイトを通して具体的に決まった見込顧客(おなやみ客)です。つまり、物件選びに悩んでいてポータルサイトから離脱した”具体的に物件に関する情報を知りたい人”が、再検索するタイミングが狙い時です。
ポータルサイトに掲載されている情報は、ほぼ同じ内容の情報が掲載されているため、より具体的に検討し始める見込顧客は、もっと物件に関する情報を知りたいと再建策する傾向があります。
そのような見込顧客が再検索する「物件名」や「地名(駅名)+住環境」などのキーワードは、ターゲットが本当に必要としている情報コンテンツを提供し、SEO対策を十分に施せば、大手ポータルサイトを出し抜いてSEOで上位表示される可能性は十分にあります。
次に、どうやって見込顧客を安定して自社のホームページに集客できる方法についてご説明します。
コンテンツを量産できる自社メディア型のホームページで安定した見込客を集客
見込顧客を安定して自社のホームページに集客する方法として、オススメしているのがコンテンツを量産し続けるコンテンツマーケティングです。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーが必要としているコンテンツ(情報)を作り続けることで、ロングテールキーワードでの安定した集客が可能になる最近では数多くの企業が実践しているマーケティング手法です。
不動産会社のコンテンツはどんなものにすべきか?
不動産に限らず「住まい」や「暮らし」に関するネタというのは、とても沢山あります。地域情報、住まい情報、引っ越しのための情報など様々なトピックが考えられます。
トピックの例として、
- 徹底検証!「物件名」が人気の理由を不動産のプロが教えます!
- 中央区(東京)の賃貸マンションに住むうえでのメリット、デメリットとは?
- 足立区に引っ越しを検討しているママさん必見!足立区で許認可保育園に子供を預けるために知っておきたい3つの事
など、不動産に関するユーザーが必要としている情報が考えられます。
コンテンツを作り続けることで自社のホームページの情報量が蓄積され、Googleの検索エンジンからも評価されるホームページになり安定した見込顧客の集客モデルを作ることができます。
他社と差別化するための仕掛けを用意しよう
しかし、ただ単にユーザーが必要している情報を提供し、お悩みを解決するだけでは商売になりません。そこで重要なのが、最終的に問い合わせを見込顧客にしてもらうための仕掛けが大事になってきます。
単純なお問い合わせフォームだけではなく、キャンペーンや資料請求の特典などを用意したりするなど、見込顧客に「この不動産会社に相談したい」と思わせることで成果に繋がるか否かが決まります。
不動産会社の”顔”が分かる情報ページを充実させよう
物件情報やユーザーがためになるコンテンツを充実させるのは、見込顧客のアクセス数を増やすためには大事な情報です。
しかし、何よりも大事なのは、あなたの不動産会社がどんな会社なのかを知ってもらうことです。
不動産会社のホームページを運用してきた結果、ユーザーの閲覧数が多いページは以下が上位を占めます。
- 会社概要ページ
- スタッフ紹介ページ
- 店舗へのアクセスページ
ユーザーは、自らの足で不動産会社に訪れます。つまり、自らの足で営業をされに行くわけです。多少なりとも「騙されたくはない。」という警戒心を持つことが想定されるので、上記のような会社情報がアクセス数のランキング上位になっている主な理由です。
あなたの会社のホームページのアクセス状況を見ることができるのであれば、一度見てみてください。きっと上記のページがあれば、アクセス数の上位にランクインしているはずです。
まとめ
不動産業界のWEBマーケティングは、プレイヤーの数も多く、大手不動産ポータルサイトとの棲み分けが大事になり、とても難易度が高い部類になります。
物件情報検索機能を取り入れた自社ホームページを制作するだけでも多大な費用が必要で、単純に作っただけでは閑古鳥になるのは目に見えています。
すでにインターネットの活用において成熟した不動産業界で、これから本格的にホームページを活用していこうと考えるのであれば、自社ホームページを単に作るだけでは成果は上がりません。どのようなターゲットを狙うのか、そのターゲットに対してどんな情報を提供し、どのような価値を提供できるかを戦略的に考える必要があります。
これから不動産会社を開業したり、今の活用できていないホームページからの反響を多くしたいという不動産会社様は参考になれば幸いです。具体的な活用方法を知りたいという方は、お気軽にお問い合わせいただければと思います。